会社設立の第一歩!資本金振込前に必ず知っておく「定款」のすべて
- Royal Office Official
- 1月20日
- 読了時間: 7分
前回の記事では、会社設立の全体の流れや、資本金をどう振込方法など、実務面を中心に詳しくご紹介しました。
しかし実は、資本金を振り込む前に、最初に取り組まなければならない重要な作業があります。
それが「定款(ていかん)」です。
そもそも定款とは何なのか?
なぜ会社設立に欠かせないのか?
どこから手をつければよいのか?
こうした疑問を持つ方は少なくありません。
定款は、会社設立の土台となるもので、いわば会社の「憲法」のような存在です。
株式会社でも合同会社でも、法律で作成が義務つけられており、会社設立を進めるうえで避けては通れません。
初めて会社を設立する方の中には、
「定款には何を書けばいいのか?」
「内容が難しそうで不安…」
と感じる方も多いでしょう。
そこで本記事では、定款の基本から、記載内容、作成方法、後から変更できるかまでを、できる限り分かりやすく解説します。
スムーズに会社設立を進めるためにも、ぜひ最後までご覧ください。
目次
1.定款とは?会社運営の「ルールブック」を理解しよう
2.定款には何を書く?3種類の記載事項をやさしく解説
3.株式会社と合同会社で定款はどう違う?
4.定款作成から会社設立までの流れ
5.定款の内容を後から変更する方法
6.よくある質問(初心者向け)
1.定款とは?会社運営の「ルールブック」とは何か
定款とは、一言でいうと「会社の基本ルールをまとめた書類」です。
会社名、事業内容、本店所在地、資本金といった基本事項に加え、株主の権利、役員の任期、決算公告の方法など、会社のあり方そのものが定められています。
この定款は、会社を設立する「発起人」が作成し、署名や押印を行います。
記載内容や形式は法律で定められており、必要な事項が欠けていたり、法律に反する内容が含まれていたりすると、定款自体が無効になる可能性があるため注意が必要です。
また、定款は会社設立時の登記申請だけでなく、
・銀行口座の開設・融資の申込み
・各種許認可の取得
など、会社設立後もさまざまな場面で提出を求められます。
そのため、定款は作成後も大切に保管すべき重要書類です。
2.定款には何を書く?3種類の記載事項を簡単解説
定款に記載する内容は、法律上、次の3つに分類されます。
必ず記載しなければならないもの
記載することで効力が生じるもの
自由に記載できるもの
それぞれ順に見ていきましょう。
1.絶対的記載事項:必ず必要な「必須項目」
絶対的記載事項は、一つでも欠けると定款が無効になる重要項目です。株式会社と合同会社で共通するものと、それぞれ固有のものがあります。
共通で必須の項目
商号(会社名)
「○○株式会社」「○○合同会社」のように、会社形態を含めて記載します。
事業目的
会社が行う事業内容を具体的に記載します。許認可が必要な事業(卸販売・小売業など)は、ここに記載がないと許可を取得できないため注意が必要です。
本店所在地
「大阪中央区」など、市区町村までの記載が一般的です。
株式会社特有の必須項目
設立時の出資金額(またその最低額)
発起人の氏名・住所および出資内容
合同会社特有の必須項目
社員(出資者)の氏名・住所
社員が有限責任社員であること
出資金額や出資内容(現物出資を含む)
相対的記載事項:記載して初めて「効力が生じる項目」
相対的記載事項は、記載がなくても定款は有効ですが、記載しなければ効力が生じる項目です。
代表的なものとしては、
株式譲渡制限(株式会社)
役員の任期延長
現物出資の定め
取締役会・監査役の設置
などが挙げられます。
会社の規模や経営方針に応じて、必要なものだけを選んで記載します。
任意的記載事項:自由に定められるルール
法律や公序良俗に反しない限り、自由に記載できる項目です。
社内規程でも対応できますが、定款に記載することで正式な会社ルールになります。
よく記載される例としては、
株主総会の開催時期
役員報酬の決定方法
決算公告の方法
事業年度
などがあります。
株式会社と合同会社、定款の違いは?
株式会社と合同会社では、定款の基本的な構成は同じですが、会社の形態の違いから、記載内容に違いがあります。簡単に比較してみましょう。
比較項目 | 株式会社 | 合同会社 |
主な違い | 株式を発行し、株主と経営者の役割が切り離されている | 出資者(社員)=会社の経営者 |
必須記載項目 | 発起人の名前・住所、出資金額など | 社員の名前・住所、有限責任社員であることなど |
特有の記載 | 株式の譲渡制限、株券の発行の有無など | 社員の持分の処分方法など |
認証手続き | 必要(公証役場で正当性を証明) | 不要(手続きが簡単) |
作成の難易度 | 株式関連の記載が多く、少し複雑 | 株式の記載がなく、簡単 |
つまり、合同会社の定款は「社員が経営する」という特徴から、株式会社のように株主の変動を考慮する必要が少なく、記載項目もシンプルです。小規模な事業や個人経営から始める場合、合同会社の定款の方が作成が楽です。
株式会社定款サンプル

定款を作ってから会社ができるまでの手順
株式会社を設立する場合、定款を作成してから会社設立までに、以下のようなステップがあります。なお、合同会社の場合は、定款認証は不要です。
スムーズに会社を設立するために、定款作成から会社設立までの流れを把握しましょう。

定款内容を後で変えたいときの方法
会社を作った後、「事業内容を変えたい」「本社を移転したい」「資本金を増やしたい」などで、定款の内容を変更したい場合があります。ただし、定款は会社の基本ルールなので、簡単に変えられるわけではなく、正式な手続きが必要です。
定款の変更に必要な手続き
・株主総会で、議決権の3分の2以上の賛成を要する特別決議で定款変更の承認を受ける
・定款変更が承認された株主総会の議事録を作成する
・合同会社で定款を変更する場合には、原則として全社員の同意が必要
・定款の変更箇所が登記事項に該当する場合には、法務局への変更登記申請も必要
よくある質問FAQ
会社を設立するなら、まずはしっかり定款を作ろう。
定款は、会社を設立する際に必ず作成しなければならない重要な書類です。記載内容は会社法で定められているため、法律に準じて作成されていない定款は無効になる可能性もあります。
定款作成にお困りの場合は、Royal Officeを利用すれば、手間や時間を省いて手軽に作成できます。会社設立の第一歩ともいえる定款についてしっかりと把握し、スムーズな事業開始を目指しましょう。
Q:定款とは?
定款とは、会社を経営していくためのルールをまとめたもので、会社設立において重要な書類です。一言でいえば、会社の憲法のようなものであり、会社を設立する際には定款を作ることが義務付けられています。定款の作成は会社設立の流れの中でも時間がかかる作業になるため、余裕を持って準備を進めておくことが大切です。
Q:定款に記載する内容は?
定款の記載項目には大きく分けて「絶対的記載事項」「相対的記載事項」「任意的記載事項」の3つがあります。「絶対的記載事項」とは、定款に必ず記載しなければならない事項です。「相対的記載事項」は、必ずしも定款に記載しなくても問題はありませんが、記載がないとその事項について効力が生じない事項です。「任意的記載事項」は、定款に記載してもしなくてもいい事項のことを指します。
Q:定款の作成方法とは
定款の作成方法には、紙と電子定款の2種類があります。紙の場合は一般的にパソコンで作成して印刷・製本し、4万円の収入印紙を貼ります。電子定款はPDFにて作成し、電子署名を付与した定款のことで、紙の定款で必要になる収入印紙代がかからないため、最近は電子定款を選ぶケースも増えていると言えるでしょう。




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